森保采配で持ち味発揮。
「高校No.1ストライカー」が輝きを取り戻した

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

「高校のときからずっと取り組んでいるトレーニングがあって、その成果が出てきているかなって。無駄な動きを削ぎ落として、効率的な動きを手に入れるトレーニングをずっとやっていて、あの2点目はその効果が感じられてきたので、大きいですね」

 一方、岩崎の持ち味をある程度出せたように見えたマレーシア戦では、自身のプレーに満足していなかった。

「仕掛けたあと、チャンスメイクだけになっていた。ゴールがほしいし、アシストもほしかった。パスを出したあと、ゴール前に入っていって、最後に押し込む気持ちでやっていきたい」

 準々決勝の相手はサウジアラビアに決まった。2016年のU-19アジア選手権の決勝で対戦し、0−0のままPK戦にもつれ込んで倒した因縁の相手である。

「サウジもU-21と聞いて、あの決勝で戦った相手なので負けたくないし、相手もリベンジしたいという気持ちでくると思うので、入りを含めて勢いで劣らないように、自分たちも戦う姿勢をしっかり持ってやっていきたい」

 2年前の対戦では日本は劣勢を強いられた。サウジアラビアが強敵なのは間違いない。だが、ストライカーにとってもっとも大切で、最近薄れつつあったゴールへの強い欲求を取り戻した岩崎が、日本を準決勝へと導く大仕事をやってのけてくれるはずだ。

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