アジア大会でリベンジを。立田悠悟にはJ1で経験を積んだ自信がある (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 もっとも、ベトナム戦で立田が任されるのは、3バックの中央と決まったわけではない。3月のパラグアイ遠征では3バックの右でも起用されているのだ。もしそうなれば、右サイドバックとして積んだ経験を活かせるはず、と立田は自信をのぞかせる。

「サイドバックをやって、持ち出しの部分やつなぎの部分で自信がついてきているので、自分が右に入っても、それと同じことができればいい。なおかつ3バックの脇の選手がもっと簡単にクロスを上げたり、くさびのパスを入れられたりすれば攻撃の幅が増えると思うので、どこをやっても同じプレーができるようにしたいと思っています」

 チームコンセプトのひとつに、最終ラインからのビルドアップがある。それゆえ、パスを無理につなごうとしてボールを簡単に失ってしまう――それが、このチームのもっとも多い失点パターンで、ウズベキスタン戦で犯した立田のミスは、その最たる例だ。

 ベトナム戦で気をつけるべき点がそこにあるのは、立田も十分理解している。

「つなぐサッカーですけど、自分たちは守備の選手なのでゴールを守らないといけないから、割り切りも必要になる。この半年、Jリーグでやってきて、状況判断は前回よりもよくなっていると思うので、はっきりと判断していきたい」

 日本と同じく、ここまで2連勝を飾っているベトナムは、今年1月のU-23アジア選手権で準優勝に輝いたチームでもある。日本の練習場にまで訪れるベトナムメディアの多さを見るかぎり、本気度はかなり高そうだ。

 U-21日本代表にとっても、立田にとっても、真価を問われる戦いになる。

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