U-21森保ジャパンがピンチ?「打倒・日本」狙うベトナムの本気度 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AP Photo/Vincent Thian

 日本はこの試合、前半のうちに4点を取ったものの、後半は攻撃がやや停滞。無得点に終わったことは物足りなくも映る。

 だが、今大会は、中1~3日で最大7試合を戦わなくてはならないこと。また、パキスタンにかなりラフプレーが多かったうえ、レフリーもそれに対して適切なジャッジができておらず、ケガの危険があったこと(実際、GK小島亨介〈早稲田大〉が前に出てボールを処理したとき、相手選手のタックルを受け、負傷交代となっている)などを考えれば、やむを得ないペースダウンだろう。むしろ、当然のゲームマネジメントと言ってもいい。

 ボランチのMF松本泰志(サンフレッチェ広島)は後半について、「前線の選手は(点を取りたくて)ストレスが溜まってくるので、もうちょっと前にいってもよかったかもしれない」と苦笑いしながらも、「4点取っていたので、バランスよく、リスクを背負わないようにやっていた」と振り返る。

 欲を言いだせばきりがないが、まだ経験の浅い若い選手たちが、前の試合で生じた課題を踏まえて勝利したことは、ひとまず評価されていいだろう。森保監督が語る。

「時間とスペース、とくにスペースが消されているなかで、選手たちはどうやったら相手をこじ開けられるかを、1戦目も考えながらやってくれていたと思うし、2戦目はさらに得点の可能性が高いところを考えて、プレーを選択してくれていたことを頼もしく思う。

 もちろん、チームとしてやるべきコンセプトは提示するが、サッカーはピッチのなかで選手たちが相手と駆け引きしながら進めるもの。そこは、選手にとって楽しみのひとつでもあると思うので、積極的に考えてやってほしいし、もっともっといいサッカーができるように、意思統一してやってほしいと思う」

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