東京五輪世代の前田大然は、森保監督の特殊戦術の理解に自信あり (5ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki, Getty Images

―― 本当に、そんなに冷静にチャンスを待つことができたんですか?

前田 うーん(苦笑)。でも、代表があったので、それをきっかけにっていう想いはありましたね。だから、ベネズエラ戦でのゴールは今思えば、本当に貴重なゴールでした。あれをきっかけに波に乗ることができたので。

―― 実際、パラグアイから帰国した直後の大宮アルディージャ戦(第7節@4月1日)で今シーズン初先発。来たな、と?

前田 来たな、と思いましたけど、正直、身体はしんどかったです(苦笑)。でも、やっとチャンスをもらえたので、ここで何とかしよう、と思っていました。

―― この試合以降、スタメン起用が増えてきましたが、今季初ゴールは第12節の水戸戦まで待たなければなりませんでした。

前田 いやあ、長かったです。入りそうな場面はたくさんあったのに、全然入らなかったから、神様、見てくれてへんのかな、と思ってました(笑)。水戸戦のポストに当たったやつもそう。だから、今日もまた入らへんのかと思っていた矢先にゴールが生まれた。あれで吹っ切れましたね。

―― ゴールから遠ざかっている間は、やっぱりプレッシャーを感じますか? それとも、そういうのはあまり気にしないタイプですか?

前田 「気にしてない、気にしてない」って言ってましたけど、内心、気にしてました(笑)。でも、水戸戦できっかけを作ろうとも思ってました。代表のときみたいな感じで。もちろん、その前に決められたら、それに越したことはないんですけど、自分にとって水戸戦は特別な試合なので、そこで決めたいなって。あのゴールで肩の荷が降りたというか、楽になったというか、それ以降の試合は、リラックスして普通にやれている感じがしますね。

(つづく)

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