2018.07.17

ベルギー戦は最高のメインディッシュ。
勝敗とは別の「うまさ」があった

  • photo by JMPA

倉敷 僕もこの代表がとても好きだと思えたゲームでした。料理に例えるなら、下準備の過程をいっさい見せられずに出来上がりのメインディッシュをいきなりポンとテーブルに乗せられて、さあ、召し上がれという印象ですけど、これが美味かった。スピード感もあり冷めないうちに食べられた。

 香辛料の使い方もよくて、つい産地にも思いを馳せたくなる。ああ、ここがブンデスリーガから学んできたものか、ここはラ・リーガから学んできたもので、ここがプレミアリーグに学んだもの、そしてここはフランスから来ている要素と、いろいろなものがミックスされていて、それを高いレベルで日本人が体現できていたことを誇らしく感じました。

 もちろん、次のお皿はもう運ばれてこなかったし、デザートもありませんでしたが、これだけの完成度を持った日本代表を見たことがありませんでした。今の日本ができる最高のレベルを披露できたと思います。そして現在の限界も、ですね。

 では、細かく見ていきましょう。中山さんは試合の入りについてはどのような印象を受けましたか。

中山 4試合でもっともいい入り方ができましたね。この試合に対するアプローチが伺えましたし、試合後に長谷部誠が「当たって砕けろという気持ち」と話していましたが、やはりそこは、ポーランド戦の影響があったのではないでしょうか。

 あれだけ議論の対象となったポーランド戦の最後の部分に対する反動というか、そこに反発したいという気持ちがチーム内で統一されていたと思います。それによって、前からプレッシャーをかけてきた日本に対してベルギーが受け身で試合に入る羽目になりました。

小澤 同意見ですね。立ち上がり早々に香川がファーストシュートを打って、いいリズムで試合に入れたと思います。守備についても、1、2戦目で作り上げてきたチームの骨格が活かされていて、相手の3バックに対しては、右の原口元気がマンツーマン的にヤン・ヴェルトンゲンを見て、乾は中に入るドリース・メルテンスへのパスコースを消しながらも、トマ・ムニエとトビー・アルデルヴァイレルトに対して中間ポジションをとりながらうまくディフェンスができていました。

 西野朗監督が決めたのか選手たちがこの守備方法を決めたのか分かりませんが、各選手の特徴を出せるような守備ができていたと思います。