福田正博はロシアW杯で確信!「ベスト8進出」へ日本に必要なもの (4ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by JMPA

 同時に、控え組のレベルをもっともっと向上させないと、ベスト8には届かないこともわかった。サッカーは選手個々の力量だけで決まるものではないが、ベルギーは日本戦の途中から出場してきたナセル・シャドリがトッテナム、アルマン・フェライニがマンチェスター・ユナイテッドのレギュラーだ。強豪国はそういう高いレベルの選手が途中から出てきて、ゲームの流れを変える。

 日本は、リオ五輪世代のGK中村航輔、CB植田直通、DF遠藤航、MF大島僚太の5選手が出番を得ることができなかった。彼らには、この悔しさをバネにして、国際経験を積みながら日本代表の主軸へと大きく成長してもらいたい。

 手中にしかけた"初のベスト8入り"の希望は、世界ランク3位の本気の逆襲の前に霧散したが、親善試合では体験できない「強豪国の本気」を経験できたことで、日本代表が次のステップに上がるために必要なものが明確に見えてきたともいえる。

 日本サッカーの総力をあげて4年後に向けて取り組み、今回のベルギー戦のアディショナルタイムで手放してしまった"ベスト8進出"を、2022年カタール大会でつかみとってくれることを期待している。

◆「不自然さ」があったフランスの優勝。 VARの活用に議論の余地あり>>

◆クロアチアの敵だらけだった 決勝のピッチ内外。「我々は不運で敗れた」>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る