岡崎慎司が語るW杯。「最後は控えの差。自分も含め力になれなかった」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 一方、ベルギーはそれよりだいぶ前、2点ビハインドとなった後半20分にMFのナセル・シャドリ、マルアン・フェライニというふたりの大型プレーヤーを投入して、攻撃力を増していた。そして最終的には、フェライニが同点ゴールを、シャドリが決勝ゴールを決めた。

「圭佑が入って、中盤が締まったと思うんで、そういう意味では延長に向けての準備はできたと思う。でも、最後の最後に世界トップレベルのカウンターを受けた。そこでそれを出すかっていう感じだった」

 最後のカウンターに対して、岡崎はファールしてでも止めるべきだったと思っていた。

「あそこは、何がなんでも延長にいかなければいけなかったと思う。あれを止めることができなかったので、やっぱり最後のところの差なのかな、と。

 戦っていてベスト8が見えた部分もあるけど、相手はしたたかに、最後に3点目を取れるだけのものを残していた。自分たちは交代枠という部分で、自分も含めて力になれなかった。先発メンバーがよく戦っていたなかで、決勝トーナメントに入ってくると、次は層の厚さとかが重要なのかな、と改めて思いました」

 岡崎が力になれなかったのは、ケガが影響している。

 大会前からリハビリの状態にあって、初戦のコロンビア戦の時点で満身創痍だった。さらに、ポーランド戦で右足首を故障して、ベルギー戦に出場するのは困難な状況にあった。

「監督が(W杯)メンバーを発表する前に(自分が所属する)レスターに来たとき、『信頼している』という言葉をかけてもらって、そこから『日本のために』という気持ちでやってきたけど、(ケガの影響により)期待に応えられない自分が最後までいた。

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