ベンチからの視点。岡崎慎司が見た「コロンビア戦の勝負の分かれ目」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki


コロンビア戦、「選手たちは落ち着いていた」と語る岡崎慎司コロンビア戦、「選手たちは落ち着いていた」と語る岡崎慎司 後半41分、それまでベンチで試合を見守っていた岡崎にも出番がきた。足がつっていた大迫勇也と交代し、途中出場した。ピッチに入ると、日本は押し込まれていたが、不思議とやられる感じはなかった。

「最後、こっちのスローインなのに相手のものになったりして、結構危ないシーンがあった。今までだと、なんとなくそういうところでやられている感じがあったけど、みんな、(最後まで)体を張って守備をしていた。あれ(危ない時間)が、90分も続くともっとタフな試合になっていたと思う。

(ひとり人数が少ない状況で)コロンビアは数少ないチャンスを狙ってきたけど、そういうなかで勝ち切ったのは、すごく大きい」

 岡崎は、南アフリカW杯のデンマーク戦以来、8年ぶりにW杯の勝利をピッチで味わった。だが、勝利の余韻に浸っている余裕はない。岡崎の視線は、早くも次戦、6月24日のセネガル戦に向けられている。

「(コロンビア戦の勝利は)ポジティブな結果ですけど、これはこれで終わり。次の試合に向けて、特に変えることはないと思いますけど、今日は11対10という状況が最初の時間帯から続いていた。次のセネガル戦は、まったく違う試合になる。

 だから、しっかりと(気持ちを)切り替えて、今日やろうとしたことがもう一度、90分間通してできるかどうか。セネガルに対して、しっかりとやるべきことを(選手全員が)遂行しなければいけない」

 岡崎は笑みを見せることもなく、淡々とそう語った。

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