スペインの知将がスイス戦をほめる。どこに「かすかな光」が見えたのか (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki Photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 大会では4-2-3-1が基本になるだろうが、私は長谷部をアンカーに置いた4-1-4-1を推奨する。左サイドに乾を抜擢し、トップ下的に本田、もしくは香川真司。もうひとりのMFには山口蛍を入れ、右には原口。中盤をより強固に固めることによって、日本人の武器であるスキル、一瞬のスピードという長所を活かせるはずだ。

 注意すべき点は、ザッケローニ時代もそうだったが、日本は、特にリードされると前がかりになりがちなところだ。スイス戦の2失点目が顕著な例だが、背後がおろそかになってしまう。ポジション的優位を保つ。それを常に忘れないことだ。 

 強固な中盤を作って、相手よりも優位なポジションを取る。シュート技術の問題はあるにせよ、それによって日本は互角に戦えるだろう。10年近く、私は日本代表をスカウティングしてきた。決戦に向け、皆さんの健闘と幸運を心から祈っている」

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