国内組最多となるアントラーズの3人は、W杯メンバーに生き残れるか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 西野監督就任後の初キャンプとあって、新監督がどんなサッカーを志向するのかが注目されるが、それは選手も同じこと。昌子はガンバ大阪のジュニアユース出身ながら、「ガンバ時代の西野さんのサッカーはあまり見ていないので、(今回が)初見に近い」。だからこそ、「順応性が求められる。4バックであろうと3バックであろうと、どちらにも対応しないといけない」と語る。

 もちろん選手たちは、ワールドカップメンバーに選ばれたい、という気持ちが強いだろうが、だからといって、そればかりに意識が集中しては意味がない。今回のキャンプはワールドカップ前の最後の国内キャンプであり、本来なら最終調整段階である。それだけに、チームとしての戦術を少しでも深く浸透させる必要がある。

 特にディフェンスは攻撃以上に、「個人で守るというより戦術で守る」(昌子)という部分が大きくなるため、DFの選手にとっては西野監督がどんなサッカーをするのかは気になるところだろう。

 その点では、昌子と植田はセンターバックとして、三竿はボランチとして、いずれも守備的なポジションで普段から一緒にプレーしている鹿島勢には、アドバンテージがあるかもしれない。本番までの準備期間が短いからこそ、彼らの存在の重要度が増すはずだ。

 ただ、そこで少々気になるのは、鹿島自体の調子があまりよくないことだ。

 AFCチャンピオンズリーグでこそベスト8進出を果たしたものの、優勝候補の筆頭格と目されたJ1では大苦戦。第15節終了時点で5勝6敗3分けと黒星が先行し、勝ち点18の11位に沈む(鹿島はACL開催の関係で1試合消化が少ない)。優勝どころか、J2降格圏がちらつく低迷ぶりだ。

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