なでしこ、W杯出場への初戦を
4-0勝利も浮かない表情なのはなぜ?

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 日本はオーストラリア、韓国と同じグループB。上位2チームの枠を3強で争う形になっている。星を分け合った場合、対ベトナム戦でどれだけゴール数を稼げたかが、明暗を分けることもありえる。「4」という数字をどう捉えるか。選手たちの表情の違いは、その考え方の違いだった。

 何か後ろ髪を引かれるような感覚が残る奇妙な初戦となったが、何はともあれ、唯一勝ち点3を取った日本が首位に立った。この試合の後に行なわれたオーストラリアvs韓国戦がスコアレスドローとなったためで、次の韓国戦で日本が勝利すれば、ワールドカップ出場権は獲得できる。

 もちろん、後がない韓国も日本から勝利をもぎ取るために捨て身で臨んでくるはずだ。フィジカルと粘りで1対1の局面でも一切引くことなく、オーストラリアの猛攻をねじ伏せた韓国守備陣。日本は全員で連係を生み出し、韓国守備網に風穴を開けたい。

 目標はあくまでも大会連覇。高倉麻子監督のもとで積み重ねた2年を証明するためにも、この23人で獲るタイトルに意義がある。

◆杉山氏は提言していた。「ハリルに8年前の再現は無理、早く解任を」>>

◆女子大生なでしこ2人の危機感。W杯で結果を出さねばプロになれない>>

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