2018.03.24

だから言ったのに…。ハリルの
無計画な選手起用、これでは勝てない

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 途中交代で初代表を飾った中島翔哉のロスタイム弾で、日本は仮想セネガルに1-1で引き分けた――といえば、特段、悪いニュースには聞こえない。新星の誕生にはしゃぐことも、そう恥じるべきことではない。しかし、相手は仮想セネガルであって、セネガルではない。セネガルに似たチームかもしれないが、セネガルより弱い、W杯アフリカ予選で敗退したマリだ。

後半ロスタイム、中島翔哉のゴールでからくもマリに引き分けた日本代表 本大会出場を果たした日本としては、少なくとも試合内容では上回らなくてはならない相手。そこにやっとのことで引き分けた。悲観的にならざるを得ない。内容の悪さが目についた一戦だった。

 さらに言えば、ハリルホジッチの無計画な強化策が露わになった試合だった。このマリ戦を経て、セネガル対策としてどんな収穫を得たのかという前向きな話をする余裕を、いまの日本は悲しいかな、持ち合わせていない。対戦国との戦い方を模索する前に、自らに心配すべきことが山積しているからである。

 自軍が固まっていない。未完成品そのもの。日本は過去5回、W杯本大会出場を決めているが、その中では、2010年南アフリカW杯に臨んだ第2次岡田ジャパンに匹敵する前途多難ぶりだ。

 なにより中心選手が見当たらない。チームにヘソが存在しない。誰がスタメンか、誰が中心選手か判然としない点は、本番まで3カ月を切ったいまとなっては、セールスポイントにはならない。むしろ心配の種。激しさを増す代表選考レースが、混沌状態を煽っているようにしか見えない。生き残りを懸けたサバイバルレースといえば聞こえはいいが、対戦国に目を向ける余裕がないのだ。