長谷部誠に次ぐのは誰か。ハリルJの守備的MF「最終選考」を考える (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Hiroki Watanabe/Getty Images


Jリーグでの奮闘ぶりが光る鹿島の三竿健斗(右)Jリーグでの奮闘ぶりが光る鹿島の三竿健斗(右) 磐田の2人以上の可能性を感じるのは、鹿島アントラーズの三竿健斗だ。昨季途中、監督交代を機に出場機会を増やし、シーズン終盤ではチームに欠かせぬ選手に成長。12月に行なわれた東アジアE-1選手権に臨む日本代表にも選出された。

 出場は、1-4で大敗を喫した第3戦の韓国戦のみ。それも、後半21分から同学年である井手口との交代出場にとどまったが、プレーは井手口よりよかった。代表デビュー戦にもかかわらず、落ち着いたプレーを見せた。

 世界的に見て、このポジションの選手は大型化している。例外はフランス代表のエンゴロ・カンテ(身長168cm。チェルシー/イングランド)くらいではないだろうか。

 大きくて、うまい選手がこのポジションの主流を占める世の中で、171cmの井手口、173cmの山口は、あまりにも小さい。その点、三竿は181cm。彼が魅力的に見える大きな理由だ。彼には高さに加えて幅もある。

 そして、何よりクレバーだ。慌てたプレーが少ないという点でも井手口に勝る。パス能力も高い。視野が広いのでロングフィードも期待できる。言うならば好選手だ。

 鹿島では、中盤フラット型4-2-2の、半分ボランチ系のセンターバックをレオ・シルバとともに務めるが、現在のプライオリティは、三竿のほうが高い。チーム内においても、外せない選手の地位を確立しつつある。

 この1年で最も化けた選手。日本サッカー界期待の若手といっても言いすぎではない。ハリルホジッチが三竿をどう扱うか、見ものだ。

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