2018.03.07

強豪デンマークに快勝。乱高下する
「なでしこ」は強いのか、弱いのか

  • 早草紀子●取材・文・写真 text by Hayakusa Noriko

 アルガルベカップ3戦目にして、ようやくこのチームらしさが出始めた。ユーロ準優勝のデンマークを相手に2-0で完封勝利をおさめた日本。2戦目のアイスランド戦で見せた”自分たちのサッカー”が、一過性のものではないことを証明した。

後半、待ちに待った得点を決めた長谷川唯と岩渕真奈「前から! 全員でね!」

 この日もキャプテンマークを巻いた熊谷紗希(オリンピック・リヨン)が、ベンチ前の円陣の中で鼓舞する。叩きのめされたオランダ戦を経て、チームの立て直しをかけたアイスランド戦では粘り勝ち。どん底から掴み取った手応えをここで失うわけにはいかない。

 するべきことはわかっている。未知な要素といえば、初となる阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)と市瀬菜々(ベガルタ仙台)とのボランチコンビだ。前日練習でいきなり指名を受けた市瀬のプレーに注目が集まった。

 代表ではセンターバックとしてチャンスを与えられてきたが、所属チームではボランチもこなしている市瀬。実際にこの試合では、培ってきた守備スキルをボランチでも発揮したが、それ以上に市瀬の予測力の高さを改めて知るらしめることになった。

 ボランチ2人のプレーエリアは、あまり芳しくないピッチコンディションだった。一度のスライディングで市瀬の半身は泥まみれ。それでも足場が悪い中、相手のこぼれ球、味方のパスミスといったイレギュラーなボールに対しても戸惑うことなく対応する。奪うまではいかずとも、遅らせることでカウンターの脅威を潰しているシーンが幾度もあった。