ロシアW杯へ、日本代表センターバックの「当確」は誰かを検討する (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 ハリルホジッチはこの結果をどう見るのか。次のマリ戦(3月23日/ベルギー)でスタメンを飾るのはどちらか。状況はほぼ互角なだけに見ものだ。

 吉田が泡を食いやすいタイプであることを考えると、プレーに落ち着きのある昌子のほうが、コンビとして適役のようにも見えるが。

 もうひとつの焦点は、吉田、昌子、槙野に次ぐ4枠目を巡る争いだ。

 東アジアE-1選手権で、昌子と最も長い時間コンビを組んだのは三浦弦太(ガンバ大阪)。2戦目(中国戦)、3戦目(韓国戦)にスタメン出場を果たした。

 一方、それまで代表で、三浦と4枠目を争っていた植田直通(鹿島)は、右SBとして起用された。その可能性を試されたのか、CBとしては厳しいと判断された結果なのか定かではないが、あえて植田が三浦に劣る点を挙げるならば、それはフィード力になる。CBに縦に長いボールを蹴らせたがるハリルホジッチ好みには、三浦のほうがマッチしていると見る。

 G大阪では今季、23歳の若さながらゲームキャプテンも務める三浦。同じく23歳の植田が、昌子あっての選手に見えてしまうのとは対照的だ。昌子同様、三浦には中心選手らしい風格が芽生え始めている。

 しかし、Jリーグ開幕戦で存在感を際立たせたのは、植田のほうだった。アウェーの清水エスパルス戦(2月25日)、その高い身体能力を生かしたパワフルな守りを披露。代表CBの4番手争いで、不利な立場にいる自分の状況を認識しているような、アピール度の高いプレーを見せた。

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