森保ジャパン主将・神谷優太は「チームを勝たせること」にこだわる男 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

「タイでもキャプテンをやってもらいましたし、練習を見ていても先頭に立って自然と走っていたのが見られたので、キャプテンにしました」

 森保一監督は任命理由について、そう明かした。昨年12月、タイで行なわれたM−150カップで初戦のタイ戦、決勝のウズベキスタン戦でキャプテンマークを巻き、ピッチ内外でチームメイトに積極的に声をかけていただけに、指揮官の判断にはうなずける。

 さらに付け加えれば、メンタリティもリーダー向きだ。

 M−150カップでは3試合出場2得点1アシストと、東京五輪に向けたサバイバルにおいてアピールに成功したが、神谷に満足感は微塵もなかった。PK戦で敗れた決勝後のミックスゾーンで「アピールはあまり考えていなくて。優勝したかったっていう気持ちのほうが強かった。どうやったら勝てるかなって考えていたので、もう1点、もう1アシストできる選手になっていかないといけないんだなと思った」と語り、優勝できなかったこと、チームを勝たせられなかったことを何より悔しがったのだ。

 自身のプレーの不甲斐なさに嘆く選手はいる。チームが敗れたことを残念がる選手も多い。だが、自分がチームを勝たせられなかったこと、優勝させられなかったことを悔やむ20歳の選手は、なかなかいない。

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