北朝鮮を粉砕した森保ジャパン。ハリルJより、おもしろいじゃないか (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 普段、コンビを組むのは運動量が豊富なタイプやボール奪取に優れたタイプであることが多いが、この日となりに並んだのは、自身と同じプレーメーカータイプの針谷だった。だから、同じようなプレーをしてもチームのためにならないと考えていたという。

「針谷とは練習中から特長が似てるなって感じていたので、今日は自分が守備で走ったり、球際で戦ったりしようと思っていた」

 ゴールへの意識に関しても、「(今日の相手なら)回しているだけなら誰でもできるな、と思ったので、もっと前に出て行って点に絡む、点を獲ることを意識していました。あと1~2点獲れるチャンスがあったので、もっと個の力を上げていく必要があると感じました」と自己分析。こうしたコメントにも、井上の意識の高さがうかがえる。

 これまで代表経験がない上田も大きな発見だった。針谷のスルーパスで抜け出した4点目も見事だったが、MF浦田樹(ギラヴァンツ北九州)の左クロスに対し、マークを外して頭で決めた2点目も秀逸だった。

 パスの引き出し方やクロスへの入り方が巧みで、相手DFの視野からの消え方を知っている選手。ちなみに目標とするのは、ラダメル・ファルカオ、フィリッポ・インザーギ、ラウール・ゴンサレスで、「ゴール前のワンタッチで決められるポジショニングと抜け出し、それを見せて(マークを)剥がす能力に長けている選手に魅力を感じる」という、典型的なストライカーだ。

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