北朝鮮を粉砕した森保ジャパン。ハリルJより、おもしろいじゃないか

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 初戦に敗れ、あとがない状況で生まれた4つのゴールはいずれも鮮やかで、カウンター、クロス、ニアゾーン攻略、中央打開と、多彩なゴールパターンから生まれた。

3点目を決めたボランチの井上潮音3点目を決めたボランチの井上潮音 タイで開催されているM-150カップ。森保一監督率いるU-20日本代表(東京五輪代表)は12月9日の初戦でタイに1-2と敗れたが、11日に北朝鮮を4-0で撃破し、グループ2位以内を確定。15日に行なわれる決勝、もしくは3位決定戦への進出を決めた。

 完全アウェーだった初戦は雰囲気に飲まれたのか、ミスから2失点を喫したが、メンバーを10人代えて臨んだ北朝鮮戦は、「相手がガツガツ来るイメージがあったので、そこで負けないこと。主導権を握って攻撃できれば必ずチャンスがあると思っていた」とボランチのMF井上潮音(いのうえ・しおん/東京ヴェルディ)が振り返ったように、序盤からチーム全体がトップギアでゲームに入った。そして、5分のMF長沼洋一(モンテディオ山形)の先制点を皮切りに、15分にFW上田綺世(うえだ・あやせ/法政大)、37分に井上、56分にふたたび上田と畳みかけて、北朝鮮をねじ伏せた。

 試合に臨むにあたって指揮官は、選手に「自分の特長を思い切って示してほしい。アピールしてほしい」とリクエストしていたが、この北朝鮮戦は大勝しただけでなく、指揮官の要求どおり、それぞれが個性を発揮したところに価値があった。

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