韓国を撃破した、なでしこジャパン。
意味ある失敗でチームは強くなる

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 厳しい寒さと冷たい雨の中、なでしこジャパンのEAFF E-1選手権が幕を開けた。高倉麻子監督が就任して2年目。目に見える結果が欲しいこの大会で、重要な韓国との初戦は互いにゴール奪取のシーソーゲームとなった。

韓国戦で動きがピタリとはまり先制点を決めた田中美南韓国戦で動きがピタリとはまり先制点を決めた田中美南 開始直後、いきなり日本がスコアを奪う。長谷川唯(日テレ・ベレーザ)が相手を十分に引きつけると、左前方へ走り込んだ万屋美穂(ベガルタ仙台)へパスを通す。そのままファーサイドへのクロスに田中美南(日テレ・ベレーザ)が頭で合わせて先制弾を決めた。しかし、すぐさまPKを献上して同点に追いつかれてしまう。

 後半には中島依美(INAC神戸)のゴールで勝ち越したが、また直後に失点。そのままドローに持ち込まれそうなムードを一蹴したのは、岩渕真奈(INAC神戸)だった。中島の強烈なミドルシュートがバーを叩くと、跳ね返りを狙って走り込んでいた岩渕の足元へこぼれる。左足タッチで相手DFの逆を突き、流れを止めることなく右足を振り抜いた。ヨルダン遠征からの連続弾となる岩渕のゴールが決勝点となり、日本が大事な初戦をモノにした。

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