ブラジル超高速カウンターの止め方。吉田麻也が挙げた3つのポイント (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 では、日本が気をつけるべきポイントはどこにあるのか。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が目指すのは、「ボールを奪って、縦に速く攻めるサッカー」。日本が前線から積極的にプレスをかけていけば、当然のように前傾姿勢は強まる。3人の中央MFが敵とボールを追いかけていくと、彼らの後方、つまりセンターバックの手前には広大なスペースが生まれる。

 また、遅攻時にサイドバックが攻撃参加して陣形全体を押し上げるときも危険度は増す。前がかりになればなるほど、カウンターを受けるリスクは高まる。そんな日本を、ブラジルがカウンターで効果的に突いたのが、前半の15分と36分の場面だった。

 15分のシーンでは、ブラジル陣内ゴールライン手前の位置でMFカゼミーロ(レアル・マドリード)が酒井宏樹(マルセイユ)からボールを奪ってカウンターを開始。1~2の少ないタッチで前方へボールを一気に進めていく。

 この間、ゴール前へ全速力で突進するブラジルの選手は5名。ペナルティエリア付近への到達時間は約12秒だった。最終的に、山口蛍(セレッソ大阪)がFWガブリエウ・ジェズス(マンチェスター・C)を倒してPKを献上してしまった(PKは川島永嗣がストップ)。

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