2017.11.16

7年前も見た「攻め手なし」の光景。
ハリルJに何を期待すればいいのか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 来年のロシア大会だけを託されている、つまり短期的視点しか持たないハリルホジッチ監督にしてみれば、なるほど手応えを得るに値する内容だったのかもしれない。

 しかし、長期的視点に立てば、2010年南アフリカ大会でもすでに同じような成果は得られている。そのうえで、奪ったボールをどう攻撃につなげるかという点に光明を見出すことができず、これではダメだという結論に至ったのではなかったのか。

日本が世界相手にも守れることは7年前からわかっている ベルギー戦を見ても、奪ったボールを攻撃につなげるという点では、ブラジル戦からの改善はそれほど感じられなかった。相変わらず、1本目のパスの出しどころが見つけられずにつまるケースは多く、ボールを奪ったはいいが、手にしたボールを持て余したあげくに奪い返される。ボールを奪った勢いが攻撃に転化されることはほとんどなく、効果的なカウンターにつながる場面は少なかった。

 ブラジル戦に比べれば、ボールを奪う回数が増えた分、攻撃機会は増えた。だが、さりとて決定機を作れていたわけではない。

 仮にチャンスの数では日本とベルギーが同じだったとしても、より敵陣深くまでえぐり、ゴールに迫ったベルギーに対し、日本は一か八かの(DF酒井宏樹のアーリークロスをFW大迫勇也がヘディングで合わせたような)攻撃しかできなかった。同じ「惜しい場面」でも、どちらの得点の可能性がより高いかは言うまでもなく(実際、ベルギーは1点を取った)、量は同じでも、質の差は明らかだった。