ハリルJに「プランB」はあるのか。ベルギー戦は苦しい展開を見たい (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 だが一方で、2017年6月のイラク戦や2017年9月のサウジアラビア戦のように、狙いがハマらなかったとき、ゲームプランが崩れたときにリカバーすることができず、脆(もろ)さを露呈することが多い。

 アジア最終予選を通じてハリルジャパンは、相手に応じて異なる戦術を取り入れる臨機応変さを身につけてきた。だが現状では、指揮官から授けられた戦術を忠実にこなせるようになっただけで、そのプランが崩れたときに立て直す臨機応変さは、まだ身についていない。ブラジルに指摘されたのは――圧倒的な能力の差とは別に――そのことだろう。

 そこで、11月14日にブルージュで行なわれるベルギー戦である。

 ベルギーは現在、3-5-2を主戦システムにして戦っている。日本戦にベストメンバーで臨んでくるなら、2トップを務めるのはエデン・アザール(チェルシー)とロメル・ルカク(マンチェスター・ユナイテッド)。ふたりはいずれも11月10日に行なわれたメキシコとの親善試合でゴールを奪っている。とりわけルカクは代表通算得点数を30に伸ばしてベルギー代表歴代最多得点に並び、日本戦での記録更新に期待がかかる。

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