ブラジル戦へ、スペイン人戦略家が語る「ハリルJは誰を使うべきか」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio


◯サイドバック

「サイドバックは右は酒井宏樹、左は長友佑都で確定だろうか。

 酒井はロンドン五輪前から注目している選手で、ポテンシャルの高さを感じる。ここ数年は、攻撃に対する強迫観念が強すぎ、戦術的にバランスを崩す場面も少なくなかったが、オーバーラップするタイミングが劇的に改善しつつある。高さもある貴重なサイドバック。マルセイユでレギュラーを取っていることも、プラスに働くだろう。

 とはいえ内田篤人の域には達していない。内田は日本という枠を超え、素晴らしいサイドバックとしてのプレーを見せていた。戦術的に恵まれたスピードを最大限に生かし、攻守でアドバンテージを得ていたと言えるだろう。

 左の長友は、一時、深刻なスランプに陥っていたように思われる。攻守の選択に対し、どこか自信なさげだった。簡単に裏を取られると追いつけない。フィジカルコンディションも悪かった。しかし、最近は復調を示しつつある。左サイドで攻撃に厚みを加えている。メンタルの問題だったのだろうか。

 今のところ、この2人のサイドバックに肉迫する選手は出てきていない」

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