「香川は凄い」と言いつつもNZ代表は大陸間プレーオフに自信を得る (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 まずはこの試合で、打点の高いヘディングでネットを揺らしたクリス・ウッドに話を聞いた。プレミアリーグで好調を維持するバーンリーのレギュラーFWは、「思っていた通り、日本はとてもいいチームだった。ワールドカップ本大会の出場権を獲得したのは偶然ではないよ」と相手に敬意を払いつつも、試合の結果には納得していない様子。「率直に言って、引き分けが妥当だったと思う。PKの判定も厳しいものだった」と続けた。

 マッチアップしたサウサンプトンの吉田麻也については、「なかなか自由にさせてもらえなかったよ。来月(のサウサンプトン戦)にまた対戦するはずだけど、その意味ではいい準備になった。これもまた代表戦の面白いところだね」と感想を述べている。

 もうひとりのプレミアリーガー、ウェストハムのウィンストン・リードはニュージーランド代表のキャプテンだ。5シーズン前にクラブの最優秀選手に選ばれたタフなCBは、優しさと知性を感じさせる両目をまっすぐこちらに向けて、次のように語った。

「日本はヨーロッパのクラブでプレーしている選手がたくさんいて、個人能力の高さは明らかだ。負けたチームの僕が言うことではないかもしれないけど、きっと(日本代表には)いい未来が待っているはずさ。僕と対峙したストライカー(大迫勇也)も手ごわい相手だった」

「プレーオフの相手はアルゼンチンかもしれないね」と投げかけると、「そうだね。どこがきても、やるだけさ」と、世界の第一線でプレーを続ける主将は笑い飛ばした。

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