福岡のDF冨安健洋を一刻も早く代表へ。それが日本の未来を明るくする (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Sho Tamura/AFLO SPORT

 ならば、すぐに代表のレギュラーポジションを奪うのは難しくとも、親善試合や代表キャンプを利用して経験を積ませることで、次代を担える若手を準備しておきたい。

 そこで推したいのが、アビスパ福岡のDF冨安健洋(とみやす・たけひろ)である。

U-20W杯では「世界」相手に奮闘した福岡の冨安健洋U-20W杯では「世界」相手に奮闘した福岡の冨安健洋 福岡の主力センターバックと言っても、所詮はJ2での話だ。いきなり代表候補に推すのは無理があるのかもしれない。

 だが、それでも冨安を一刻も早く代表でプレーさせたいと思うのは、彼が高いレベルでプレーさせればさせるほど、驚異的な成長を遂げることを知ってしまったからだ。

 今年の5月~6月、韓国で開かれたU-20W杯。グループリーグ初戦での冨安の動きは、硬かった。緊張していたのか、地に足がついていないといった様子だった。

 ところが、試合を重ねるごとに、いや、1試合90分間の中でさえ、冨安は目に見える成長を遂げていった。

 相手が背後を狙ってくれば、いち早く狙いを察知して先にポジションを下げてボールを弾き返す。かと思えば、相手のスルーパスを読んで、出足よく相手FWの前でカットすることもできる。そうした相手の先手を取るプレーが20歳以下の大会とはいえ、世界レベルでもスムーズにできていた。終わってみれば、大会を通じて吸収力の高さをうかがわせる出色の出来だった。

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