福岡のDF冨安健洋を一刻も早く代表へ。それが日本の未来を明るくする

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Sho Tamura/AFLO SPORT

W杯出場を決めた今、代表で試してほしい選手(4)
冨安健洋(DF/アビスパ福岡

 先日開幕したUEFAチャンピオンズリーグで、1998年10月生まれの18歳がCLデビューを果たした。

 RBライプツィヒ(ドイツ)のDFダヨ・ウパメカノである。

 ウパメカノは本業である守備ではもちろん、自らボールを縦に持ち出して効果的な縦パスを打ち込むなど、攻撃の組み立て役としも十分な働きを見せた。チームはASモナコ(フランス)相手に1-1で引き分けたが、18歳の新鋭DFにとっては、上々のデビュー戦だったと言えるだろう。

 過去、若くしてW杯やユーロ、CLなどの大舞台にデビューし、名をはせるのは、FWなどの攻撃的ポジションの選手が多かった。

 誰が誰をマークし、どうなったら誰がどこをカバーするといった組織的な連係が不可欠な守備的ポジションの選手に比べると、旬なアタッカーにはスポット的にチャンスが与えられやすいのが、その理由だろう。言い換えれば、守備的ポジション、なかでもセンターバックには経験が必要であり、その裏づけがないと起用されにくい、ということになる。

 とはいえ、冒頭に挙げたウパメカノのように、若くして世界トップレベルの舞台に立つセンターバックもいる。若く経験が乏しいからといって起用をためらえば、その選手の成長を阻害することになりかねず、ひいてはチームの強化にもマイナスになりかねない。

 それは、クラブチームだけの話ではない。代表チームでも同じことだ。

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