評価を落とした香川真司と本田圭佑。ハリルホジッチ好みのアタッカー序列とは? (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 2015~16シーズン、所属するレスターがプレミアで快進撃。まさかの優勝を飾ると、岡崎を見る周囲の目も変わった。翌2016~17に出場したチャンピオンズリーグではベスト8に輝く。これは香川、本田、長友と並ぶ、日本人では2位タイ(1位は内田の準決勝進出)の好成績になる。

 キャリアに大きな箔をつけた岡崎だったが、ハリルホジッチの評価は低かった。オーストラリアとのアウェー戦では、ついに先発の座を奪われた。本田の0トップ。CFが本業ではない本田にポジションを奪われるというCFとしての屈辱を、2010年南アフリカW杯に続き、またも味わうことになった。7年前に岡崎が見せた悔しそうな表情を思い出さずにはいられない。

 とはいえ、それは理に適った作戦ではあった。ハリルホジッチがこの試合で選択した4-3-3は、従来の4-2-3-1に比べ、CFと2列目の選手とが離れた関係にある。ここでCFに求められるのはキープ力。時間を稼ぐポストプレーだ。それに長けた本田のCF起用は妥当な選択だった。実際に機能したかどうかは別にして。

 4-2-3-1の場合でも1トップ下の香川との兼ね合いを考えると、CFはポストプレーヤーの方がふさわしい。香川も岡崎同様、相手に背を向けたプレーが得意ではないので、岡崎・香川のコンビを採用すれば、高い位置でボールが収まりにくくなるのだ。

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