長友佑都が語る、ザックJとハリルJ。完成度が高いのはどっちだ (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 益田佑一●撮影 photo by Masuda Yuichi

 本番となるロシアW杯まで、すでに1年を切っている。

 ブラジルW杯では1勝もできずに悔しさばかりが募った。それだけに、長友にはロシアW杯にかける特別な思いがある。

「ブラジルW杯(での自分)は、クソみたいなプレーだったし、チームにまったく貢献できなかった。あんな思いは二度としたくないし、あの悔しさは今もずっと心の中に残り続けている。それを晴らすにはW杯で活躍する以外にないんですよ」

 しかし、ハリルホジッチ監督からロシア行きの約束手形をもらっている選手は、おそらく主将の長谷部ら数名だけではないか。現状レギュラーの長友でも、今後所属のインテルで出場機会を失って試合勘が鈍り、コンディションを落としていくようなことがあれば、日本代表のレギュラーどころか、招集さえされなくなる可能性もゼロではない。

「監督は、相手によって戦術も、選手も代える。それが、最終予選で実証されたので、W杯でもどこと対戦するかによって、戦術や選手を大きく代える可能性がある。

 ただそういう状況の中でも、選手個々がもっと成長していかないと、世界では勝てない。日本代表の選手全員がインテルに来て、(年俸)数十億円の選手たちとレギュラーを争ってポジションを奪うくらいじゃないと、本当の意味での勝負が世界とはできない。

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