豪州戦を「ロンドン&リオ世代」で勝たなければロシアW杯も勝てない (5ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 前回対戦時にボランチを務めたMF山口蛍(セレッソ大阪)が言う。

「コンフェデでは(オーストラリアの)3バックがうまく機能していて、すごくいい仕上がりだったんじゃないかと思いました。今回も3枚でくるかもしれないから(前回の印象は)一回忘れたほうがいい。相手に合わせてうまく臨機応変にやらなくちゃいけないと思います」

 もうひとつ、期待することがある。それは、世界への扉を開くのが中堅や若手選手たち――原口やFW大迫勇也(1FCケルン)を筆頭とするロンドン五輪世代や、その下のFW久保裕也(ゲント)をはじめとするリオ五輪世代――であれば、なおいいということだ。

 世界との対戦を見据えれば、さらなるチーム力の向上が必要だ。いつの時代もチームが次のステージへと上がるための原動力となるのは、中堅や若手選手の突き上げであり、彼らが加速させる世代交代だ。

「僕らや、さらに下のリオ五輪世代が結果を出して世界の扉を開かないと、世界では勝てない。僕はこれまで20歳だろうが、30オーバーだろうが年齢は関係ないって思っていたんですけど、やっぱりどこか北京五輪世代に頼ろうとする部分があったかなっていうのを(6月の)イラク戦が終わって感じて。僕らの世代がビッグゲームでチームを助けるんだ、引っ張るんだという気持ちでやらなきゃ、チーム力は高まらない。それは自分を過信しているのではなくて、純粋な気持ちでそう思うんです」

 原口のこの言葉を聞けば、なおさら期待しないわけにはいかない。日本代表のチーム力をアップさせる可能性を秘めた、彼らの大いなる奮起を――。

■サッカー代表記事一覧>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る