戦う姿勢が見えないU-18日本代表。U-20W杯の連続出場が危うい (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 もちろん、代表チームという性質上、活動機会が限られる。選手にしてみれば手探りでプレーしなければならない部分が少なからずあり、思い切ったプレーがしにくいという側面はあるだろう。

 それでも、石原は「確かに連係がかみ合わないところもあるけれど、(肝心なのは)戦術どうこうではない。性格的に落ち着いている選手だとしても、もっと闘志を出せるし、もっと戦える。戦術の前に、まずは目の前の相手に負けないこと」だと語気を強める。

 彼らはまだ18歳以下の選手たちであり、いまだ成長途上。経験を重ねることで覚えていくこともたくさんある。すでにトップチームでリーグ戦に出場している選手が少なくないチリなどと比べれば、あらゆる意味で経験不足は仕方がないことでもある。

 とはいえ、世界との差を少しでも埋めるべく成長スピードを上げていくには、2度の失敗で気づくところを1度の失敗で気づくようにし、1度の失敗で気づくところを失敗する前に気づくようにしていかなければならないのだ。

 それを考えれば、彼らに拍子抜けするほどの物足りなさがあったことは否めない。

 前途多難――。今大会のU-18日本代表を、厳しいようだが、あとは上がっていくだけという期待も込め、そんな表現で総括しておきたい。

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