本田圭佑の「インサイドハーフ起用」は存在価値を示す絶好のチャンス (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 そこで、イラク戦である。

 試合後の検査で左肩関節前方脱臼だったことが判明した香川はすでにチームを離れ、骨折から復帰したばかりの今野もシリア戦では本来のパフォーマンスから遠かった。さらに、シリア戦で右すねを痛めたMF山口蛍(セレッソ大阪)、右内転筋を痛めているDF長友佑都(インテル)もイラク戦での出場が不透明な状況だ。

 また、イラク戦が行なわれるイランのテヘランは気温35度を超える猛暑に見舞われ、会場であるPASスタジアムのピッチは「フットボールをするグラウンドではないかもしれない」(ハリルホジッチ監督)という状態......。

 ミランで出場機会を得られていない本田を招集し続けてきたハリルホジッチ監督は、「圭佑は必要だ」と力説してきたが、本田のプレーや経験が必要となるゲームがまさにここでやって来たのだ。

 ハリルホジッチ監督が3月のUAE戦で採用した4-3-3をシリア戦でも採用したのは、シリアだけでなく、イラクも4-2-3-1を主戦システムにしているからだろう。相手のトップ下をアンカーがマークし、相手の2ボランチはふたりのインサイドハーフがチェックする――イラク戦もまず、相手にストロングポイントを出させないことを念頭に置いて戦うのは確かだ。

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