なでしこエースも大変身。長野パルセイロ「肉体改造」の驚くべき効果 (5ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 その手応えがモチベーションに変わるのに時間はかからなかった。本人は筋肉がつくことで、持ち前のスピードが落ちることを懸念していたが、樋口コーチはさらにスピードを上げ、爆発力を出せるトレーニングメニューを提示。泊は足首の柔軟性が低いので、重心を下げるために、リバーススクワットなどを取り入れ、現在も改善中だ。

「ポジション柄、間欠的なスプリントを強いられているにも関わらず、タフになったと思います。速いだけの選手は多くいても、どうしてもその代償はある。その限界値を上げるのがトレーニングで、そこは成果が表れています」(樋口コーチ)

 今後も泊の長所であるスピードと倒れないしなやかさを向上させながら、強さのあるコンタクトプレーを目指していく。

 パルセイロ・レディースでは、それぞれが自発的に自己と向き合っている。それでいてストイックな雰囲気だけではなく、あくまでも自然体で行なわれている。そこには日頃から本田監督が選手たちに求める、ある想いが息づいているからかもしれない。

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