2017.06.04

なでしこエースも大変身。
長野パルセイロ「肉体改造」の驚くべき効果

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

泊志穂が取り組むリバーススクワット。膝、足首の角度やお尻の位置など動作チェックポイントは多い「何曜日に、週に何回ジムに来いというようなことは、僕は一切言いません。試合がいつで、何日前に筋トレをしようというのも含めて、選手たちは自分自身でルーティンを作っています。やらされてやることでは意味がないんです」(樋口コーチ)

 当然、その意識が浸透するには数年かかる覚悟をもって臨んでいた。ところが就任直後から、池ヶ谷を筆頭に筋トレに悩める選手たちが集結し、その体が変化を遂げていくことで、自然に他の選手たちもジムに集まるようになっていった。

 DF裏への鋭い飛び出しを武器とする泊志穂は、ケガに泣かされてきた。もともと関節ねずみ(関節内遊離体)を抱えており、2シーズン前の皇后杯では、両腿の肉離れにも見舞われていた。昨シーズンが始まると、チームメイトが樋口コーチとジムでウエイトトレーニングに励む姿を目にするようになったが、馴染みのない機械を使用してのトレーニングに抵抗感もあった。

「練習の上に疲労が重なるのが怖かったというのもありました。でも、シュートのときにこけてしまうとか、小さいから飛ばされるよねって言われるのがすごくイヤで、樋口さんに相談したのがきっかけでした」
最初は、日頃使わない筋肉を鍛えることで相当のダメージがあったという。しかし、慣れてきた今シーズンは週2回へウエイトトレーニングを増やした。

「昨シーズンは、一度も練習を休まなくて済みました。疲労からくる筋肉系の痛みはあっても、それで練習を離脱することがなくなったんです。身体ができてきているというか、昨シーズンは本当に身体のキレがよかったと思います」