素直すぎたU-20日本。「ウルグアイのナイフ」に、してやられる (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 何度も裏を狙った岩崎の生かし方も素直すぎた。裏に抜け出す岩崎をそのまま使おうとするから見え見えで、ウルグアイのふたりのセンターバックに簡単に防がれてしまう。

 そうではなくて、裏を狙う岩崎をおとりにして相手ディフェンスラインを押し下げ、それで生まれたバイタルエリアのスペースを久保や堂安が使うといった工夫がほしい。ザックジャパン時代の岡崎慎司(レスター・シティ)がダイアゴナルランで相手ディフェンスラインを押し下げ、生まれたスペースを本田圭佑(ACミラン)や香川真司(ドルトムント)が利用したように――。

 32ヵ国が参加するワールドカップとは異なり、U-20ワールドカップは24ヵ国が4チーム・6つのグループに分かれて戦うため、決勝トーナメントには各グループ2位以内と、各グループ3位の上位4チームが進出できる。

 そのため、2勝1敗なら確実に決勝トーナメント進出が決まる。日本も次の対戦相手のイタリアも1勝1敗同士。イタリアもウルグアイと似たしたたかさを備える難敵だ。のらりくらりと戦いながら、突然牙を剥いてくることも大いにあり得る。ウルグアイとの一戦で大人のサッカーをレクチャーされた若き日本代表は、果たしてどのようなゲーム運びを見せてくれるだろうか。

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