素直すぎたU-20日本。
「ウルグアイのナイフ」に、してやられる

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 こうして日本は、いくつかの攻撃パターンを捨てなくてはならなくなった。サイドバックが攻め上がってアーリークロスを流し込む回数は減り、早めに最前線に預けてポストプレーによって時間を捻出してもらうようなシーンも見かけなくなる。

 一方で、特化されたものもあった。地上戦である。

 攻撃のビルドアップは、すべて後方からつないだ。「ゴールキックとかも全部、下でつなぐようにした」と岩崎が振り返るほどの徹底ぶりだった。

 日本がウルグアイゴールに迫れるようになるのは、後半に入ってからだった。ひとりひとりの球離れがよくなり、「前半はファーストタッチがうまくいかなかった」と言う久保の足にもボールがつくようになり、チームとしてフィニッシュへと結びつける回数が増えていく。

 後半10分にはMF市丸瑞希(ガンバ大阪)のループシュートをGKが弾き、それを久保が頭で狙ったが、バーを越えた。後半13分には久保の強烈なシュートをGKが弾いたところを、堂安律(G大阪)が頭で狙ったが、DFにクリアされた。

 後半22分には岩崎の放ったシュートがGKのセーブに遭ったが、こうした一連の流れに内山篤監督も、「後半は修正してバランスがよくなり、チャンスメイクしていたし、決定機も迎えていた」と手応えを口にした。

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