U-20W杯、南アフリカ戦は「耐えてスーパーサブ投入」で勝つ (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 世界大会の初戦がアフリカ勢といって印象深いのは、1999年のナイジェリア・ワールドユースと2010年の南アフリカ・ワールドカップだ。いずれも、初戦の相手はカメルーンだった。

 小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)や高原直泰(沖縄SV)、遠藤保仁(G大阪)といった「黄金世代」が準優勝の快挙を遂げた1999年のワールドユースでは、実は初戦に1-2で敗れて黒星スタートだった。しかし、カメルーンよりも力の劣るアメリカ、イングランドに連勝してグループステージを突破し、決勝まで駆け上がった。

 もっとも、中2~3日の試合間隔で進行していく国際大会では、初戦で負ったダメージを回復させるのは難しく、黄金世代が見せた快進撃はまれなケースだ。

 再現すべきは、南アフリカ・ワールドカップのケースだろう。カメルーンの攻撃に耐えながらワンチャンスを逃さずに本田圭佑(ACミラン)がゴールを奪い、焦るカメルーンの強引な攻撃をしのいで勝ち点3をもぎ取った。この勝利で団結力が増し、勢いづいたチームはデンマークとの3戦目に完勝し、決勝トーナメント進出を決めたのだ。

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