U-20W杯、南アフリカ戦は「耐えてスーパーサブ投入」で勝つ (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 そのひとつが、セットプレーだ。キャプテンでメインキッカーの坂井をはじめ、三好、堂安、MF遠藤渓太(横浜F・マリノス)、市丸、FW久保建英(FC東京U-18)と、バラエティ豊かなキッカーが揃っている。前述のホンジュラス戦で奪った3ゴールも、いずれもプレースキックからだった。

 その試合で3点目のゴールをコーナーキックからアシストした遠藤は「代表合宿では(セットプレーのキックの)練習をさせてもらっているし、練習した選手しか蹴る権利はないと思うので、チャンスがあれば直接フリーキックも狙いたい」と意気込んでいる。

 もうひとつが、ゲームの流れを一気に引き寄せられるスーパーサブの存在だ。

 ホンジュラス戦の61分から出場して相手を何度もぶっちぎった遠藤、センスのある配球で攻撃を組み立て、同じくG大阪の堂安や初瀬の近くでプレーすれば威力倍増の市丸、ドリブル、スルーパス、フィニッシュと攻撃のセンスは抜群で、年上の選手たちからすでに一目置かれている15歳の久保。内山監督の手もとには、ゲームの途中で切るのにふさわしい豊富な手札が揃っている。

 それらをいつ、どのタイミングで切るのか──。耐えた先の勝機を手繰り寄せる采配が、大きなポイントになるはずだ。

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