小川航基、岩崎悠人、田川亨介、久保建英。U─20代表のFWは戦える (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 ホンジュラス戦でも、サイドに流れて1対1を制し、右からも左からもチャンスメイクしていた。技量が高く、俊敏性に長け、頭がいい。アタッカーとして万能で、サイドからもゴールを視野に入れられる。

 岩崎は一気に飛躍するというよりも、着実に日本サッカーを担う存在になっていくのではないか。

 田川は性質的には小川に近く、生粋のストライカーだろう。決して器用な選手ではない。コンビネーションも、周りと合わせるのに時間がかかる。しかし、最短距離でゴールまで運ぶ強引さを持つ。カウンターで力を発揮するはずで、ためらいなく振り抜ける。左利きなのもアドバンテージになるだろう。

 4人の中では田川が最も野放図で、いちばん底が知れない。鹿児島出身で、「東京では育たない。野性味がある」と、鳥栖のチームメイトたちもポテンシャルを評価する。日本代表は過去30年近く、九州からストライカーが多く出てきた。高木琢也、城彰二、久保竜彦、大久保嘉人、興梠慎三、大迫勇也など、ゴールを叩き込む「太さ」がある選手を生み出す土壌がある。

 田川はその系譜を継ぐことができるか?

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