「勝利が必須」なのはUAE。
日本は今野泰幸でリスク回避に徹すべし

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 最大の懸案事項――右ひざ負傷のためにチームから離脱したキャプテンMF長谷部誠(フランクフルト)の代わりのボランチは、つまり、MF山口蛍(セレッソ大阪)のパートナーを務めることになるのは、MF高萩洋次郎(FC東京)でも、MF倉田秋(ガンバ大阪)でも、MF香川真司(ドルトムント)でもなく、約2年ぶりの代表復帰となったMF今野泰幸(ガンバ大阪)だろう。

 この試合でリスクを冒す必要は一切ない。チームとして求められるのは、まず失点しないという意識であり、ボランチに求められるのが、まずは守備。そしてボールを奪ったあと、機を見て相手と入れ替わるように出ていくようなプレーなら、前回の最終予選における経験値も含め、今野以外に適任者が浮かばない。

 UAEと派手な打ち合いとなるような死闘を演じ、精根尽き果てて埼玉に戻り、3月28日のタイ戦で取りこぼすようなことがあっては意味がない。完勝や圧勝は必要なく、先に攻め急いだり、焦れたりする必要もまったくない。アウェーのUAE戦で求められるのは、ワールドカップ5大会連続出場中という経験の差を証明するような、したたかなゲーム運びだ。

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