本田圭佑は毒か薬か。「落選リスク」を
回避したハリルホジッチの思惑

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Sano Miki

 そうした環境下にサッカー監督は身を置いている。選考基準にブレが出れば、監督への信頼は一気に失われる。本田招集はリスク回避の算段だと述べたが、それはあくまでも対外的なもの。対内的なリスクはむしろ膨らむ。不満の火種になる。

 そのうえ本田は、出場すればポジションを無視した動きをする。4-2-3-1の3の右で出場しても、多くの時間そこを離れて真ん中付近でプレーする。アピールしたいという気負いが先に立つのか、変に目立つプレーをする。その結果、チームのバランスに乱れが生じる。

 ハリルホジッチが持ち上げる本田の存在感が、逆に大きな負の要素になる可能性は高いのだ。本田がデンと構える日本代表が、2018年ロシアW杯本大会で躍進を遂げる姿を、僕は想像できないのである。


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