「僕の理想にはまだ半分くらい」。西川周作が語る、ハリルJの完成度 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 もうひとつ、GKの質の差も大きいな、と思いましたね。強豪国にはいいGKがいます。ブラジルW杯のときは、ドイツ代表のノイアーが活躍しましたけど、あれだけ注目されたのは、最後にゴールを守るだけでなく、ピンチになる前に相手の(攻撃の)芽を摘むことができていたから。GKの出来が結果を左右する大会だったし、それは今のJリーグもそうだし、ロシアW杯でもそうなると思います」

 その日のために、西川は所属のレッズでミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサッカーを究めようとしている。攻守にGKが関与することを求めるペトロヴィッチ監督のサッカーを体現できるようになれば、自然と代表でもいいプレーができ、世界でも評価される可能性があるからだ。

「チームでの活躍が代表につながりますからね。それに一度、ハリルホジッチ監督にはメディアを通して『GKは身長が190cm以上は必要』とか言われていますから、183cmでもやれるところをW杯で見せたい。ただ、W杯は最終目標ではなく、通過点にしたい。海外でプレーして、自分の小さな体、自分のスタイルで、どこまでやれるのか挑戦したい、という夢があります」

 W杯に出場するためには、まだまだ険しい戦いが待っている。後半戦の残り5試合は、3試合がアウェー戦で、しかも相手はUAE、イラク、サウジアラビアという中東の強豪ばかりだ。

 勝ち点20以上がW杯出場への最低ラインと考えるならば、前半戦と同様、3勝1分1敗、あるいは4勝1敗の結果が求められる。不可能ではないが、決して容易なミッションではない。

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