リオ生まれの日本代表キャプテン、ビーチサッカー・茂怜羅オズとは何者か (3ページ目)

  • 小崎仁久●撮影・文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 プロ選手になると、ブラジル国内だけでなく、世界中のクラブからオファーが届いた。しかし2007年、21歳で日本の地を踏んだことからオズの人生が大きく変わる。「日本のチームでプレーすることになって色々勉強したら、日本が大好きになった。文化や人の優しさやマナーにね。死ぬまで日本に住みたいと思った」と話す。日本でプレーを続けながら2012年に日本国籍を得て、代表チームにも呼ばれた時は、「日本人として戦いたいと思っていたから幸せだった」という。

 ビーチでも強豪であるブラジル代表になるチャンスを捨て、日本よりも圧倒的に環境の良いブラジルでのプレーを選ばなかった。

「ブラジルは生まれた国だし、家族もいる。だけどブラジルと対戦してももうあまり意識することはない。心は100%日本人、日本代表のユニフォームは自分の皮膚のようなもの」

 その後、オズは日本代表として2013、15年のワールドカップに出場。13年のタヒチ大会では4ゴールを挙げ、大会のシルバーボール(優秀選手賞)を受賞した。また、ビーチサッカーワールドワイド(国際統括団体)が選出する年間ベスト5に、2014年から3年連続で選ばれている。

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