「日本代表の主役は原口元気だ」。スペインの名参謀がサウジ戦で断言 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by YUTAKA/AFLO SPORTS

 17分には、右サイドのラインを破られ、失点のピンチを招いたほどだった。

 サウジは基本4-2-3-1という布陣だったが、攻めるときは4-4-2になる。長谷部がトップ下の選手に引っ張られ、清武(弘嗣)が右ボランチ、山口が左ボランチを見ると、守備にズレが起こった。オーストラリア戦の守備組織と比べ、前後のラインが間延びし、結果的にプレスははまらず、ボールを奪えず、波状攻撃も仕掛けられない。挽回するのは、19分に原口(元気)から大迫(勇也)にパスが渡り、反転シュートした辺りからか。

 トップ下の清武がインサイドの原口と連係し、攻撃を生み出すようになる。大迫が下がってボールを受け、久保(裕也)が右から中央へダイアゴナル(斜め)に走り、右サイドの酒井(宏樹)が上がる。日本らしい流動性が出てくると、サウジにダメージを与え始めた。30分を過ぎてからは完全に日本ペースだった。前半終了間際には、清武のシュートがハンドの判定でPKになって先制した。ただし、ハンドそのものは怪しい」

 後半、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は久保に代わって本田圭佑を投入。この交代によって、「選手の動きの質が向上。ラインを破るパスが増え、危険なプレーが多くなった」とエチャリは解説する。

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