吉田麻也が「新しいサッカー」と語るハリルホジッチ流に未来はあるか (6ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 そこで難しいのは、これまで代表の試合に出ていた経験のある選手が、僕を含めて所属チームで試合に出られず、コンディションの維持が困難になっていること。それが、少なからずチームに影響していると思います。

(現状を打破するには)まず、そこの戦い、所属チームでのポジション争いに勝っていかなければいけない。今は、試合に出てない状況で代表に呼ばれているので、結果を出さないといけない、という思いは余計にある。それができないと、次はないと思っています」

 吉田はそう言って悲壮感を漂わせた。しかし今後、吉田ら海外組の選手が所属チームで試合に出られるようになったからといって、代表の状況が劇的に好転するとは限らない。もちろんコンディションは重要だが、行き当たりばったりのサッカーを続けて、日本のよさ、日本のスタイルを構築できないようであれば、見通しは暗い。

 次なる戦いは、11月にホームで行なわれるサウジアラビア戦。吉田は「(サウジアラビア戦の前に)親善試合もあるので、いいコンディションで試合には臨めると思います」と言った。はたしてそこで、これまでの4戦とは違う、チームの成長が感じられるような戦いができるのだろうか。

 日本代表の針路を左右する、前半戦の大きな山場となる。

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