元ヤングなでしこ田中陽子の目に涙。
ノジマステラが悲願の2部優勝

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 この試合では、後半にチームメイトが攻撃に重点をおけるように起点を作ったかと思えば、カウンターやミス絡みの際には最後列まで戻り、常にカバーしていたのは尾山だった。

 そんな尾山に「キャプテンが後ろはカバーしてくれていたので思い切りプレーができた」と感謝の意を口にしたのは創設メンバーでもある吉見。「試合に出られるメンバーはスタート11人。ベンチ内外というのが出てしまう。でも、どんな試合もチーム全員で戦えるように、これからもそういうチームであり続けられるように、入ってくる選手にも、このチームではそれが当たり前なんだということをしっかりと伝えていきたい」と語った吉見の言葉にノジマステラの魅力がすべて詰まっている。

 10月8日は、選手、監督、スタッフ、サポーター、企業――ノジマステラに携わるすべての人の想いが重なった熱い1日となった。

 来シーズンからは戦いの場を1部に移す。菅野将晃監督が掲げる「5年後に1部優勝」の目標に向けて、ノジマステラの本当の戦いはここから始まる。

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