2年越しの代表への思い。齋藤学、ロシアW杯への挑戦が始まる (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 長田洋平/アフロスポーツ●写真

 もし齋藤が埼玉スタジアムのピッチに立ったら、ブラジルW杯直前のテストマッチ、ザンビア戦(2014年6月)の後半に途中出場して以来となる。当時は、そこでアルベルト・ザッケローニの信頼をつかみきれず、本大会で出場機会なしに終わっている。以来、2年以上も雌伏のときを過ごしてきた。

「いつもと変わらずにプレーしますよ。楽しんで」

 待ち望んだ機会だが、本人に気負いはない。"自らが楽しむ"は、"人を楽しませる"に通じ、生半可にはいかない。それだけの決意とも言えるが、彼はどの試合でも、ありあまる気概でプレーしてきた。

 失意に終わったブラジルW杯から4年越しの挑戦となるロシアW杯へ――。今度はピッチで主役になる。物語の序章が幕を開ける。

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