W杯アジア予選、10月の結果次第で日本は「3位に定着」のおそれ (4ページ目)

  • text by Sportiva photo by Fujita Masato

杉山 イラクはちょっとひ弱なところがあるけど、元来いいサッカーする国です。勝てないけど清涼感のあるサッカーをしていて、見た後、「いい感じだよね、このチーム。頑張れよ、弱いけど」という。

浅田 イラクはそんなに極端に引いて守ることはしない。わりとガップリ組んでくると思うので、そういう意味でも日本はやりやすいと思います。

杉山 そう。ただ、それに負けたら本当に弱いということになる。

浅田 だからイラク戦の勝利は前提として、やはり勝負はオーストラリアですよね。アウェーのオーストラリア戦が戦いやすいと言っていたのは、最悪そこは引き分けでオッケーという発想でよかったからなのですが、ちょっと今の状況を見ると、負けは問題外ですけど、引き分けでもオッケーではない、という感じになってきました。

杉山 まだティム・ケーヒルとかが出ているぐらいだから、オーストラリアも一時の勢いはないんだけど、監督はいいですよ。アンジェ・ポステコグルーが落ち着いたサッカーを見せている。日本とオーストラリアではどちらの戦力が上かということも確かに重要ですが、僕が言いたいのはサッカーの質の問題です。オーストラリアのサッカーの質は明らかに日本よりいいです。向こうのメンバーとこっちのメンバー比べて「ちょっとこっちのほうがいいんじゃない?」と思っても、サッカーはそれだけでは決まらない。工夫すればそんなものはすぐ逆転できるわけで、その危険はありますよ。

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