「残り全部勝つ」という落とし穴。
ハリルジャパン自滅の不安とは?

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 今回の最終予選も、ホーム&アウェーで10試合を戦う長丁場。「全勝するぐらいの気持ち」で球際での勝負に挑み、終了のホイッスルが鳴る瞬間まで走り続ける必要はあるが、必ずしも全勝する必要はない。

 初戦に敗れた今、必要なのは「全勝を狙う」と自らにプレッシャーをかけることではなく、まだまだチャンスが十分あることを認識し、肩の力を抜くことだろう。

 日本には、5大会連続ワールドカップに出場するなかで培ってきた、アジアの戦いにおける"経験"と、修羅場を勝ち抜いてきた"歴史"がある。それに、これだけ多くの欧州組が集まっているのだから、勝負どころを見逃さなかったり、冷静に戦況を見極めたり、たとえ劣勢でも最後に決勝ゴールをもぎ取ることが、本来なら可能なはずなのだ。

 あとは、指揮官が冷静かつ的確にチームをマネジメントしてくれれば......。現状の最大の不安が、そこになる。

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