矢島慎也が語る、リオ五輪で痛感した「日本と世界の差」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by JMPA

「五輪という大会を経験して改めて感じていることは、結果を求められている選手はしっかりと結果を出しているということ。チャンスに顔を出すのもうまい。そこで何回か外すことはあっても、大事なところではきちんと決めている。日本の選手と比べると、点を取る意識という点で大きな差があるのかもしれない。自分は2列目なのでつなぎの部分とかも考えないといけないんですけど、そうしたポジションの選手であっても、点を狙っていく貪欲さが外国人選手のほうが強いなって思いましたね」

 ナイジェリアにしろ、コロンビアにしろ、選手個々の質は、日本の選手とは確かに違った。しかし、すべての面において、ナイジェリアやコロンビアの選手が上回っていたわけではない。日本の選手のほうが優れている部分はあったし、日本というチームのよさもあったはずだ。

「もちろん、日本にもうまい選手はたくさんいる。チームとしても、テンポとかパススピードとか、テグさん(手倉森誠監督)に求められていたものが出せていたと思う。それに、アジア予選ではなかなか見せることができなかったパスをつないでの崩しを、この世界の舞台で出せたのはよかった。だからこそ、勝ちたかったけど......。日本は点を取るところまではいいけど、勝てない。やっぱり、いくらいい攻撃ができても、勝てないと意味がない」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る