価値ある勝ち点1。「サッカーあるある」から見事に脱した五輪代表 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

「2失点してしまったが、そこはナイジェリア戦の反省も含めて、みんな切り替えられた。パワーを持って前半からプレッシャーをかけて、自分たちのリズムでサッカーをしていた中で、もうワンパワー出して2点追いついたのは次につながると思う」

 もちろん、この引き分けが100%喜べる結果でないことは言うまでもない。

 グループリーグ突破の可能性を高めるためには勝ちたい試合だったし、実際、内容的にも勝ち試合。それを考えれば、残念な結果ではある。

 また、優位に試合を運びながらワンチャンスを生かされて失点したうえに、すぐに2点目を献上したのもいただけなかった。

 結果的に、DF藤春廣輝のミスによるオウンゴールではあったが、「失点したことで全体が慌てて前掛かりになってしまい、ショートカウンターを受けてしまった」とDF室屋成が語ったように、チームとして「どれだけ最少失点でいけるか。2失点目を許さないことが大事」(室屋)だった。

 さらに言えば、2-2に追いついたあと、十分勝ち越せるだけのチャンスがあっただけに、試合をひっくり返せなかったのももったいなかった。90分の中には、ネガティブな要素がいくつもあった。

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